経緯と考え方

私の「ガラス」という素材との出会いは大学時代にさかのぼります。受験でたまたま合格したのがタマビのクラフト専修で、そこにあったのがガラスコースでした。ガラス工芸に関して「宙吹き」「キャスティング」「ステンドグラス」「絵付け」「研磨」などを学びながら、同時に「アート」や「芸術」と名がついている様々な表現を見聞きした上で、当時、オペレーティングシステムがグラフィカルユーザインターフェースに変わりはじめたコンピュータによる解像度の粗いグラフィックの美しさと、工芸的でありながら視覚的な要素も強く合わせ持つ「ガラス」の美しさを組み合わせたら、おもしろい表現になるのでは?というアイデアが生まれ、そうした背景で取り組んだ卒業制作がこの「Crafica」の原型となっています。卒業後、コンピュータやインターネットを使った仕事をするようになり、当時イメージしたことをある程度かたちにできる環境や力を得られたので思い切ってやり切って、本当の意味での「“卒業”制作」としたいと思っています。

生(せい)を受けて縁あって出会った強く楽しい感動的なできごとを、生(せい)に「熱」を与えるあたたかな音楽のようなものになれば素敵だな、と思います。

(2011年12月)